プリンタ 複合機の使える裏技!
エアコンの場合も同じだ。
部屋の温度をセンサーで感知して、温度を上げるか下げるかといったことを調節しているのである。
このように、状況を判断して、それに応じた指令を出し、現在の状況をコントロールするというのがマイコンの役割だ。
でも、なぜそんなことができるのであろうか。
今度はその秘密について解説しよう。
みなさんは、もし洗濯機がなかったとしても、骨は折れるが洗濯はできるはずだ。
桶の中に水で溶かした洗剤を入れて、洗濯板でゴシゴシと洗えばよい。
だが、右も左もわからない子どもだったらどうだろうか?洗濯の仕方を知らなければ、できるわけがないだろう。
実は、これと同じことが機械にもいえるのだ。
人は経験と学習によって、洗濯の仕方を覚えることができるが、機械の場合はそうはいかない。
それならば、洗濯の仕方をあらかじめ機械に覚え込ませたら……という発想から生まれたのがマイコンだ。
人は、洗濯の仕方という目に見えない「知識」と、「肉体」としての手足の両方を駆使して洗濯をすることができる。
同様に、機械の場合もこの二つが必要となる。
それが、ソフトウェアとハードウェアだ。
目に見えない知識がソフトウェア(通称ソフト)、肉体のような目に見える装置がハードウェア(通称ハード)である。
ソフトはまた、プログラムとも呼ばれている。
「水を洗濯槽に入れて、モータで羽根を回転させる。
衣類の汚れが落ちたら、次はすすぎに移る……」といった手順を示した「指示書」のようなものだ。
洗濯機はもちろんのこと、その他あらゆる電化製品を作る上で、もっとも重要な部分である。
なぜなら、このプログラム(つまり指示書)が間違っていたら、洗濯機は正しく機能しなくなるからだ。
極端な例だが、「洗い、すすぎ、脱水」という手順を、「洗い、脱水、すすぎ」という手順にしてしまったとしたら、洗濯機の役目を果たすことができなくなる。
オートマチック車が日本で浸透し始めた頃、エンジンをかけた途端に車が急発進するという社会問題が起きたことを覚えている人も多いと思う。
これなどは、自動車に組み込まれているマイコンのプログラムに誤りがあったために生じたトラブルだ。
絶対に間違えてはならない部分、それがソフト(=プログラム)だ。
マイコン状況に応じた制御を行うための電子回路。
正式名称はマイクロコンピュータ。
ちなみに、パソコンはパーソナルコンピュータ(personalcomputer)の略。
どちらも、コンピュータであることには違いはない。
ハードウェア(hardware)…機械仕掛けの装置。
パソコンの場合、「本体」「ディスプレイ」「キーボード」「マウス」など、肉眼で目にすることのできるあらゆる装置がハードウェアに属する。
ハードと略す場合が多い。
ソフトウェア(software)/プログラム(program)…機械を動かすための目に見えない指示書のようなもの。
ソフトと略す場合が多い。
ちなみに、ソフトという用語は、ワープロソフトとかゲームソフトといった具合に、対象物を漠然と指し示すときに用いるのがほとんど。
漠然と指すのではなく、指示書といった意味合いを強く出したいときは、ソフトよりもプログラムという用語を使う。
マイコンとはどんな電子回路なのか、ここで確認しておこう。
洗濯機を分解すると数センチ四方の黒い小さな固まりが現れる。
これがマイコンの正体だ。
マイコンは、基本的にCPU(シーピーユー)とROM(ロム)からできている。
ROMとは、決して消えることのない記憶装置のこと。
何が消えないのかというと、この中に記録されている情報だ。
ここには、先ほど説明したプログラム(=ソフト)が記録されている。
私たちの頭脳は実に悲しいもので、時間の経過とともに少しずつ記憶が薄れていく。
だが、洗濯機のプログラムが、ある日突然消えてしまったとしたらどうだろうか。
今日からもう使えませんではすまされない。
蹴っ飛ばそうが、ひっくりかえそうが、とにかく未来永劫にわたってプログラムは記憶し続けておかなければならないはず。
これを可能にしているのがROMという部品だ。
一般的な電化製品の概念からいうと、電気がなければすべてが停止してしまうものだ。
停電になると、ビデオデッキの時刻が午前O時にクリアされ、いままで記憶していた時刻の設定情報が消えてしまうことを思い浮かべればよいだろう。
だが、ROMという器に入れたプログラムは、停電になっても決して消えることがない。
そして、ROMとともに重要な部品がCPU。
これは、ROMに記憶されているプログラム(すなわち指示書)通りに洗濯機が動くように、モーターなどの部品に適切な指示を与える、人間でいえば頭脳にあたる部分だ。
たとえば、洗濯中に衣類がからんだとしよう。
この場合、センサーが即座にキャッチして、「衣類がからんだよ」という情報がCPUに伝わるようになっている。
ここでCPUはどうするかというと、ROMに記憶されているプログラムの中の「からんだ衣類をほぐせ」という部分を即座に実行させる。
具体的には、モーターの回転を変えることで、洗濯槽の中の水流に変化を与えるわけだ。
いまの洗濯機は、ここまでやってくれるのである。
ところで、なぜマイコンの話を取り上げたのかというと、実は昔、パソコンのことをマイコンと呼んでいた時期があったからだ。
つまり、もとは一緒だったのである。
その証拠にパソコンの本体を解体してみると、洗濯機と同様、CPUとROMが存在することが確認できる。
パソコンも、洗濯機のようにマイコンを搭載した家電製品も、中の作りは同じようにできているのだ。
もちろん、パソコンには洗濯槽や脱水装置などはないので、細かな違いはある。
だが、そんな違いは重要なことではない。
決定的な違いは、パソコンにはRAM(ラム)という部品が、もう一個ついているということだ。
ROMとRAM。
一文字違いで紛らわしいと思うかもしれないが、ちゃんと覚えてほしい。
両者の名前が似ているのは、両方とも「記憶」を司るメモリと呼ばれる部品(正確には半導体メモリ)だからだ。
ROMとはりリード・オンリー・メモリ(ReadOnlyMemory)の略で、直訳すると「読むことしかできない記憶」といった意味。
RoMの場合、CPUという頭脳は、RoMの中にあらかじめ記憶されているプログラム(洗濯のための指示書)を読み取って、このプログラムを実行することしかできないのだ。
つまり、洗濯機なら洗濯しかできないのである(その代わり、この中に記憶されているプログラムは消えないし、消せない)。
反対に、RAMはランダム・アクセス・メモリ(Random Access Memoryの略)「アクセス」とは、プログラムやデータなどを読んだり書いたりする動作を意味する用語だ。
つまり、RAMの場合、CPUは、RAMの中に記憶されているプログラムを読み取るだけでなく、ユーザーが使いたいと思っているプログラムを新たに記憶して(=書き込んで)これを実行することができるのである。
この場合、すでに記憶されているプログラムを消すこともできるし、残しておくことも可能だ。
RAMの記憶容量の許す限り、いくらでも記憶することができる。
その結果はというと、ご存じ「パソコン=万能マシン」へと進化を遂げたのである。
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